用語集 心理学用語
帰属 |
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心理学で言う帰属とは、出来事や行動の原因を推論して、因果的な解釈を行うことです。 例えば、「道で転んでしまった」という出来事に対して、『自分が不注意だった』『こんなところに段差があるからだ』『人にぶつかったからだ』等の原因が考えられますが、その主なる原因を考えるというのが帰属です。 また、自分の能力や考え方が原因であると考える事を「内的帰属」、他者や環境が原因であると考える事を「外的帰属」と言います。 個性の中には内的帰属をしやすい人と外的帰属をしやすい人がいて、心理的影響が大きい部分でもあります。 内的帰属をしやすい人は、統制感が強く自分でコントロールが出来るという感覚も強い人です。 外的帰属が強い人は自分でコントロールが出来ないという感覚が強い人です。 これらの差を統制の所在といって人によって異なります。 また、立場が違うと帰属のバイアス(歪み)が生じる事もあります。 例えば、何かの出来事を起こした行為者は外的帰属をしやすく、それを見ていた人は内的帰属をしやすいといわれています。 帰属は、日常で頻繁に起こっていることで、思考をする上で大変重要な部分となっています。 尚、自分の帰属の所在を知ることによって捉え方が変わる場合もあります。 また、帰属錯誤という事が起こる事もあります。 例えば、つり橋効果といって「つり橋の上ということで感じた興奮を、異性への興奮と勘違いをする」というものは、原因を誤って認知していることで起こることですが、帰属錯誤であるといえます。 |
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