用語集 心理カウンセリングの種類
フォーカシング |
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フォーカシングとはフェルトセンス(ある状況においての身体感覚)がどのようなものなのかを言語化し、感情体験を明確化することによって、自分自身の奥深くにあるものを知るという技法です。 アメリカの臨床心理学者であるユージン・ジェンドリンによって提唱されました。 彼は、人の感情は常に流れていて主観的かつ漠然としたものだと表し、それを体験過程と呼びました。 この過程は今この瞬間に起こっていて、直接認めることのできる感情の流れです。 その中には言語化される前の様々な意味が含まれていると考えました。 また、不適応状態にある人は体験過程が滞っているという考えのもと、カウンセリングでそれを推進することをフォーカシングと呼びます。 フェルトセンスは漠然とした感覚です。 それは何らかの心理的意味を含んだものである場合、その感情の裏にある心理を明らかにするヒントとなります。 身体の感覚を言葉にし、その時の感情がどのようなものなのかを考えます。 いずれも文章化するなどして、原因を辿っていきます。 例えば、大勢の人前で話しをする時の事を想起してみましょう。 身体はこわばり、汗をかくなどの身体感覚があったとすると、その過程には「不安」「焦り」等の感情があります。 その感情が何故そう感じているのかを考えてみると「上手く行くはずがない」「失敗をすると評価が下がる」等の心理が隠れています。 これに気付くことによって体験過程の変化を促します。 また、自分が感じている感情の原因がどのようなものなのかに気が付くと、対策が打てるかもしれません。 その気付きをカウンセラー(リスナー)とクライアント(フォーカサー)が協力して行っていきます。 フォーカシングは、自分ひとりでも出来るものです。 時間と気が散らない環境さえあれば、自分の内面と向き合うことで感情が変わっていきます。 |
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